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試合終了後、勝利した側が台詞を言う画面。 リザルト画面、またはメッセージ画面とも言われる。 多くの格闘ゲームにおける試合終了後の締め括る場面とも言える。 『ストリートファイターII』時期の所謂格ゲーブーム初期の頃には、 負けた側のボコボコにやられたグラフィックもあったが、時が進むにつれてほとんど採用されなくなり、 もっぱら勝利した側の表示のみがほとんどである。 単に「負けた側のボコボコにされたグラを一々用意するのが「( ゚Д゚)マンドクセー」」というのが開発者側の本音であるのは永遠のナイショ。 ドット打ちは大変なのである(他にもフェミニスト的な問題もあったとか)。 敗者のボコグラが採用されていた作品は主に95年以前の格闘ゲームに多く、それ以後は基本的に影を潜めている。 『豪血寺一族』はシリーズを通して敗者側の顔グラと敗北台詞を用意しているが、 その顔グラはいずれも「落書きされた顔」という代物であり、これもボコグラに含めるかどうかは微妙な所。 中には『RB餓狼2(国内版)』や『KOF2000』のように、コンティニュー時にボコグラが用意されている作品も。 格ゲー以外の例として『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでは、スポーツパーソンシップに則り敗者側が勝者を称える拍手をする。 笑顔な者から悔しがっている者まで様々。例外として全くしない者も数名いる。 + 敗者のボコグラが搭載されている公式作品の一例 ストリートファイター「負けた側だけ表示され、台詞(ただしラスボスのサガットと対人戦時の隆と拳以外は同一の捨て台詞)を言う」という以後は見られない変則なもの CPU戦敗北時は別の演出になるため表示されない 『ストリートファイターII』シリーズ(『IIX リバイバル』除く)『ウルII』では豪鬼のボコグラが新規で追加された 『ストリートファイターIII』シリーズ(『2nd』まで)『1st』ではラスボスのギルはドリームキャスト版『W IMPACT』を除き非搭載 ヴァンパイア(無印のみ)『ストII』シリーズ同様に勝者と敗者のグラが表示された後、その後敗者のグラが押し出されて退場し、勝者のグラが中央へ移動表示する方式。この方式は『ワールドヒーローズ』(『2』『2JET』)と『痛快GANGAN行進曲』も同様 X-MEN CHILDREN OF THE ATOMラスボスのマグニートーと隠しキャラの豪鬼は非搭載 餓狼伝説(無印のみ) 龍虎の拳(『2』まで)キングとユリのみ脱衣KO時のグラフィックも存在 ワールドヒーローズ(『2JET』まで)髪切りデスマッチで髪が丸坊主にされたグラフィックも存在。ラスボスのゼウス(『2JET』)は非搭載、ならびにNEO-DIOもSFC版『2』を除き非搭載 ファイターズヒストリー(『ダイナマイト』まで) ファイトフィーバーラスボスの空手健児は非搭載 ブランディアラスボスのギルダスは非搭載 痛快GANGAN行進曲 『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズリトル・マックのみ、顔がボコグラになっている 作品によっては趣向を凝らした勝利デモを用意したものもいくつか存在する。 例えば『ストリートファイターIII』(『1st』・『2nd』(1997年))、 『GUILTY GEAR Xrd』(『SIGN』~『REV2』(2014~2017年))では、 画面奥に勝者の立ち姿・手前に敗者の地に伏せる姿で遠近感を表現したダイナミックな絵面になっている (前者はこれに加えて敗者に傷や痣や流血も描かれている)。 『ART OF FIGHTING 龍虎の拳外伝』(1996年)では逆に手前が勝者、奥が敗者という構図になっている。 1995年以前のSNK作品は敗者側にも凝っており、『サムライスピリッツ』では、斬り殺された場合に限り簀巻きにされて黒子に運ばれたり (斬り攻撃で止めを刺されても殺されていない(真っ二つにならなかった)場合は簀巻きにされない。 なお真っ二つになるかどうかは基本的にランダム。一応必ず真っ二つに出来る裏技も存在する)、 『THE KING OF FIGHTERS 94』『'95』ではKO後に画面がホワイトアウトした後、 敗者がゆっくりと降ってきたりした(しかも『'94』では演出をスキップ出来ず、必ず見せ付けられた)。 勝利デモではゲーム中あまり多くを語らないキャラクター達の内面が多分に出る他、 ゲームによっては特定の掛け合いがあったりするので、キャラの性格や人間関係を把握する手がかりとなる。 試合内容によって、台詞が変わるキャラもいる。 例えば体力がほぼ満タンに近い状態かつ一本も取られずに勝利した楽勝試合であったり、 体力がほとんどなくファイナルラウンドまでもつれ込んだ辛勝試合であった場合など。 この場合、前者は相手を見下したような台詞が多く、後者は相手を誉めるような内容である場合が多い。 昔はこのような台詞変化システムが無く「ギリギリで勝ったのに楽勝みたいな事を言う奴」という突っ込み所もよくあった (別件では、 「(試合中に一度も使っていない)昇龍拳を破らない限り、お前に勝ち目はない」 「(あいつ=リュウ本人と戦ってたのに)お前、あいつと戦ったのだろう?」 というネタも)。 ただ、試合内容に関わらず罵倒ばかりのキャラもいれば常に謙虚なキャラもおり、その辺は多種多様である。 他に前述の『サムライスピリッツ』などは真サムで「流血する技でKO(惨殺KO)」すると、 専用のセリフ(本人ではなく黒子が言う場合もある)を言い出すというものも。 また、『龍虎の拳外伝』や『北斗の拳』など、好きな台詞を選択出来る作品もある。 特に北斗は他人の台詞も選べるため、トキがストロングな柔の拳で相手を叩きのめした後、「どうしたハゲ それまでか」と口走ったり、 ゲームに出ていないキャラの台詞まで選べるため「暴力はいいぞ!」等とのたまう事も可能。世紀末死あたぁ再び。 その他、『ストリートファイターZERO』では台詞選択を利用してCPU戦で同じ台詞を5回連続で言うとダンが乱入してくる隠し要素もあった。 ゲームハードの発展に伴う容量の増加により、勝利デモでのメッセージがフルボイスの作品もちょくちょく存在する(『GGXrd』『KOFXIV』など)。 その一方『KOF'97』『MARVEL VS. CAPCOM 2』など勝利時のメッセージが全く無い作品もある。 ちなみに『東方project』では、負けた側が泣き顔&服が破れる通称「ボロ絵」 (ただし相手が大物や力量差がある場合などボロ絵にならない事もある。また大物はボロ絵があっても服はあまり破れなかったりする)が、 『文花帖』以外標準スタイルになっており、弾幕アクションでも当然全キャラにボロ絵がある。 中には相手が種族的に相性が悪い相手だと勝った側もボロ絵だったり、目が飛び出してるなんて人もとい神もいたり。 一応勝ったのに相手はボロ絵ではなく主人公側だけボロ絵なんて事もあったり。 MUGENではDOS版やWinMUGEN以前のものには存在しないが、新MUGENには標準に搭載されており、 英語と日本語の二種類を選べたり、特定のキャラクターに専用の台詞を言わせる事も可能。 詳しくは新バージョンmugenについてで。 とはいえ、WINMUGENでもHelperやPlaySndを駆使すればキャラクター側の設定により再現する事が可能で、実装しているキャラも多い。 + 搭載しているキャラの一例 TIN氏の不破刃 mass氏のカーマン・コール、シンクレア、ボギー、ギャンなど ケン・カスタード氏のレイ・マクドガル ですからー氏のレイ・マクドガル、オックス、ライオコンボイ、水滸演武キャラ(この内行者武松はEDまで流れる)、ブレイカーズキャラ、マッスルボマーキャラ、ゴウカイザーキャラなど とけい氏の溝口誠 laiso_7氏のサムチャイ・トムヤムクン、黒子 虻蜂氏のマイク・ハガー、ヴィクター・オルテガ、山崎竜二(餓狼伝説3・RB餓狼伝説仕様) curze氏のガーディアンヒーローズキャラ にゃんころ氏のアニー・ムラカミ アフロン氏のKOF2002UMキャラ、風雲スーパータッグバトルキャラ、空手健児、クリザリッド、骸 斑鳩氏のKOF2002UMキャラ ピータン氏のB・ジェニー、イズコ・クリソベル Kohaku氏の東方キャラ(ストIV風で試合内容が評価される) Nachel氏の博麗霊夢、レミリア・スカーレット hkwhkw06氏の世紀末霊夢(結構勝利イントロの台詞が多い) typeA氏の京子系統(新MUGEN対応Verのみ) Umihei氏のリュウ、オロ、ネクロ、ユン、ベガ、ユリアン、Q、レミー、豪鬼、エレナ G.D.T氏のスパIIX豪鬼とZERO2豪鬼(前者はオープニングデモの画像を使用。後者は原作同様勝利台詞を選べる) KAZ氏のリュウ、ケン、春麗、ブルーアイズホワイトかりん、マスターさくら、世紀末ガイル、HSF2仕様ガイル、エレナ、ショーン、マグニートー、ウルヴァリン、ストーム、サイクロップス、マスターモリガン、アニタ、豪鬼、ダルシム、サガット Iwakick氏の水坂憐、当真未亜、飛鳥優、花鳥玲愛(以下の4人はニトロワ演出かSF4演出のランダム)、シルバーサムライ、コロッサス、スパイラル、ベガ、オメガレッド 流れ者氏のQOHキャラ。試合内容に応じた得点計算も搭載されている。 bara氏のリリス・エルロン(相手の登場作品(50作品以上対応)の勝利デモが出る。 例えば上述の溝口やサムチャイに勝つと、『FHD』の背景・BGM・フォントが使用され、相手の負けグラも表示。『戦国BASARA X』などMUGENキャラが再現していないデモも搭載) あおひげ氏のエルルゥ、アルルゥ(互いに専用の特殊イントロも有り) ※柊・竹・梅氏の改変版では仕様が異なる。 ドロウィン氏のローゼンメイデン(桜田ジュン・金糸雀・ラスボス仕様の水銀燈以外) stupa氏のエトナ、マローネ(後者は悪霊憑きにちなんだパロディ) J氏のGG風イングリッド OGGY氏のワルキューレ(勝利デモどころかEDが始まる) サクラカ氏のゴルリオ、ミユキ。死門氏のハン・ベーダル、ロッペンハイマー、マジック・ダンカー、ニック・コマンドー、チンタオ(MUGENの『ファイトフィーバー』キャラはキム・フーン、マスター・タエクックを除く全員が勝利デモ付き。もちろん原文ママである) 牛鬼氏のカナディアンマン(ただし本人は挑発しか出来ず、タッグで相方に勝ってもらいかつ生き残らないと見られない) way-oh氏のエヌアイン風仕様キャラ全て HM氏のエヌアイン仕様キャラ全て(HM氏は原作再現の他、オリジナルの勝利デモも搭載) 松梅魂氏のエヌアイン仕様ヴァイス azu氏の本田飛鳥、豊田可莉奈 ゆ~とはる氏の五寸釘光、パンスト太郎 AkagiK氏のアナザーブラッド 暗黒内藤氏のガンダムデスサイズ CGH氏のシェンロンガンダム HAL氏の遠野秋葉、御名方守矢、嘉神慎之介(第一幕・覚醒版) 大垣氏の原作『KOF』キャラ、『月華一幕』キャラ、チャムチャム、デミトリ・マキシモフ、リリス、邪神斎、自来也、ガンダムエピオン、うにゅほライトアーマー、かーなび とま氏の弾幕七夜(視聴者達からは「やだ…長い…」とか「やだ…厨二…」とか言われる) カサイ氏のマカオとジョマ(勝利デモは『KOF2002UM』仕様と『KOFXIII』仕様のどちらかが選べる) Ina氏の愛乃はぁと、廿楽冴姫(『アルカナ2』仕様でこの二人がタッグで勝つと仲良いのか悪いのか状態に)、アレンジ琥珀、タタリシオン seki-rou氏の和也、ゴンザレス、アステカ DSHIZNETZ氏のカビゴン、サーナイト(海外製のため、台詞が英語) kayui uma氏のニトロ+ロワイヤルキャラ 烈空氏のEFZ改変キャラ 匿名スマブラー氏のアルカナハートキャラ ZSM氏のヴァンガードプリンセスキャラ NAO T-K氏のオリジナルスーラ が、所詮キャラの一部であるため、シングルならともかくタッグともなると話が異なる。 よくあるのがタッグで自分は大して活躍もしていないのにチームとして勝ったために勝利デモが始まるケースで、 この場合視聴者からは「自己主張しすぎwww」「お前の活躍じゃねーよwww」などと突っ込まれる羽目になる。 特にそのキャラ自身がすでにKOされていたりして、かつ相手を見下す台詞を吐いていようものならさらに突っ込み所満載となる。 また、相方も勝利デモを有していると当然相方と自分とで勝利デモが二重に表示される。 さらに、表示の優先順位次第では勝利デモ以外の演出と被る事も。 特殊ゲージを表示させているキャラクターなどの場合、 先述の表示優先順位次第ではメッセージ文とゲージ表示が被ってしまう事もある。 下の画像がその一例(分かりにくい人は左下の部分を冒頭のゴルリオと見比べてみよう)。 この場合(勝利デモの種類にもよるが)「見せられないよ!」「互いに自己主張しようと必死」などとコメされる事も。 上のような症状についてはキャラ側に専用ゲージ表示を"RoundState =4"というトリガーを用いて非表示化させる事が最も望ましいと思われるが、 現状キャラ製作者側はそんな事にいちいち気を使って処理する事はほとんど無いため、こればかりはどうしようもない。 勿論、製作者に「"RoundState =4"以降は特殊ゲージを消せ」などと喧嘩腰で文句をぶつける事は当然ながら御法度である。 そしてこのストーリー動画ではこの二人を使ってこんな勝利デモが…。 1 33で表示 + 対処方法 勝利ステート分岐に使われる『Statedef 180』番台(180~189)を調べ、 trigger1=matchover という「試合が終わった時」という条件付けをしている部分を探して triggerall=matchover ;試合が終わった時。この行を消すと、毎ラウンド勝利ポーズのたびに台詞が出る trigger1=teammode=single ;シングル戦 trigger2=teammode=turns ;チーム戦 trigger3=teammode=simul ;タッグ戦 trigger3=NumPartner trigger3=ID partner,ID||partner,alive=0 ;自分がリーダーなら台詞が出る/パートナーが倒れてたら台詞が出る このように条件を付ければ、勝利デモを流す権利はリーダーに与えられ、パートナーに自重させる事が出来る。 関連項目 究極神拳 勝ち挑発
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― 絶 命 勝 利 ― 『サムライスピリッツ 零SPECIAL』にて採用されたシステム。 文字通り相手を絶命させる──即ち、テーレッテーやオーモーイーガーなどと同じく、決めた瞬間に勝利が確定する技。 しかし、使用条件は中々厳しい。その条件とは 取れば勝利になるラウンドで、相手の体力が境地ゲージを下回っていること(相手が「無の境地」未発動、発動中、発動後のいずれでも可) 「怒り爆発」状態であること 武器を持っており、地上にいること 「無の境地」や「怒り爆発」についての詳細はこちらを参照。 性能は全キャラ共通で、発生が若干遅い代わりに出掛かり完全無敵の短距離突進技。 この突進は「無の境地」によるスロー化の影響を受けないので、相手が境地発動中に反撃として使うことも可能。 突進がヒットするとBGMが変わり、キャラごとのトドメ演出へと移行する。 絶命奥義の真価は「無の境地」ゲージの変換効率の良いキャラに対して発揮される。 右京や半蔵などの変換効率の良いキャラは、大体3ラウンド目になると境地ゲージが6割近く溜まっている。 そして上記キャラなどは境地中に崩せる性能を持っていて、崩されると7割~8割は平気で飛ぶ。 つまりは相手のライフが6割を切ると、無の境地で即死させられる危険性がある。 その対抗手段として崩された瞬間に怒り爆発を行うことで、相手の無の境地が終了するまでの間 絶命奥義をちらつかせての駆け引きが出来る。 上記の通り発生は遅いが、突進直後1キャラ分移動する前後までは全身無敵なので相手も迂闊に技を振れなくなる。 せっかくライフの7割分も溜めた境地ゲージが仇となって、絶命奥義で即死するのはもの哀しいものがある。 ちなみに絶命奥義の条件を満たしているときに相手がジャンプすると、 水邪や劉雲飛などの空中で技を出して着地ずらしを出来るキャラ以外には絶命奥義が確定する。 爆発されたらバッタ厳禁。 ただし、相手が境地ゲージの変換効率の悪いキャラだったり、2ラウンド目時点の場合だと 絶命奥義が使用可能圏内になってはいるが、相手の残り体力が2~3割程度なんて事もザラだったりする。 この場合、奥義とか使うまでも無くサムスピ的には既に一撃死圏内である。 ディップスイッチをいじれば初期境地ゲージ9.9割やら即死する一閃やらというものも可能だが、 もちろん実戦ではそんなこと不可能である。 余談だが、上記の各種DIPを使用し怒り爆発条件無制限、無の境地条件無制限とした場合、 怒り爆発中に境地を行うと爆発の効果が無くなる。 逆に境地中に怒り爆発を行うと境地はそのままに爆発の効果も上乗せできる。 一撃必殺技と言うよりは、『痛快GANGAN行進曲』の「ガンガン必殺技」や『超鋼戦紀キカイオー』の「ファイナルアタック」のような トドメ専用の魅せ技に近いかもしれないが、ハイレベルな真剣勝負でも稀に絶命奥義で大逆転、ということが起こる。 ただしCPU戦ではこれか一閃をボスに決めないと次のボスが出てこないままバッドエンド直行となるため、 グッドエンドを見たいならやる必要がある (天草→斬紅郎→我旺→ミヅキと出るので3回決める必要あり。ミヅキのみは何でも良い)。 無の境地からの一閃でもいいのだが、こちらの方が圧倒的に簡単。 ただし、我旺のみ絶命奥義に対して明らかにガードするAIが設定されているので、投げをすかして決めるなどの工夫がいる。 全体的にグロい。しかも対象は男女問わず (ただし他キャラに比べナコルル等一部の女性キャラは不自然にガードが固く、 多少ではあるが開発側も下記のような事態を考慮していたものだと考えられるが…)。 その演出は食う、血の雨を降らせる、影に引き込んで首だけ放り捨てる、馬乗りになって心臓を一突き等、様々である。 勝利台詞も基本的に相手が死んでいる事を前提とした内容となっている(例外…というか生死自体に言及してないキャラもいるが)。 じゃあ絶命奥義以外ならグロくないのかと言うとそうでもなく、普通にフィニッシュしても血を噴いたり真っ二つになったりするので結局変わらない。 なお、その普通のフィニッシュ時の勝利台詞は、相手は例え切断されていても生存している事になっているようだが。 一応サムスピには死者蘇生を行える人がいるので蘇生後の台詞なのかもしれない。 + 各キャラ絶命奥義演出 覇王丸「天覇凄煌斬」 「行くぜー!」「決まりだー!」 翻りながら大きく振りかぶり、刀に巨大な光を纏わせ剣光一閃。覇王丸らしく単純明快、かつ豪快な技。 元は『真サム』での武器破壊技。覇王丸ファンにはおなじみの技だろう。 『斬サム』以降は『真サム』の隠し技「天覇封神斬」に武器飛ばし技の座を奪われていたが、 『剣サム』及び『令サム』では武器飛ばし技に返り咲いている。 「俺の強さは天下一。冥土に逝っても忘れるな!」 ナコルル「トゥルセ サンペ キク ムツベ」 「自然の怖さを…教えてあげる」 直訳すると「倒して心臓を叩く刀」。 相手を上空に放り投げ自分もジャンプし、空中で馬乗りになって引き倒し、 上記の台詞を言いつつ宝刀を振り上げて心臓を一刺しにする。 ぶっちゃけ歴代の投げ技を繋げただけ(「空裂投」→「飛天鷹落投」→「流転胸激刃」)なのだが、 派手な演出の多い絶命奥義の中でやたら生々しく現実味があり、返り血を浴びて「さよう……なら…」と呟く。 大自然のおしおきじゃねえからそれ!! むしろ人災。 はっきり言って自然よりもナコルルが怖い。 なお、ドッターの暴走かは不明だが、 ナコルルだけは(絶命奥義に限らず)縦斬りでトドメを刺されると一瞬とはいえ服だけが切れて胸の谷間が見える。 だが直ぐさまナコルル自身も縦真っ二つとなって消えてゆく。現実は非情である。 「大自然の……おしおきです……」 服部半蔵「禁忌 モズ砕き」 「五体消滅!」「これがお主の定めなり…!」 「真・モズ落とし」の強化版。 数回殴った後まず腕の骨を折り、次にジャンプで回り込み足の骨、掴んで飛び上がる最中に肋骨、 そしてモズ落としで頭蓋骨を粉砕する。相手は死ぬ。 骨を折る際にレントゲン写真が挿入される演出は、『必殺仕置人』の「念仏の鉄」が元ネタだろう。 最後の頭蓋骨粉砕だけで絶命させるには十分そうだが、 そんなこと言ったら通常のモズ、と言うか殆どの必殺技、それどころか刀を振り回すサムスピでは通常技でさえアレなので気にするな! しかし本作の半蔵はやたらモズが多い。他にも「天魔覆滅」とか「封じ手 毒龍」とかいろいろ技はあったはずなのだが…。 「六根罪障を宿せしその魂、 三途の火坑に還るがよい」 ガルフォード「絶・ヘブンズウルフ・バッドファング」 元は『アスラ斬魔伝』の秘奥義「DDD」。名前の元ネタは『銀牙 -流れ星 銀-』の「絶・天狼抜刀牙」の英訳(ただし「抜刀=バッド」だけは当て字)。 突進がヒットするとバックステップで一旦離れ、上空から乱舞攻撃を繰り出し、頭上から急降下してトドメを刺す。 ただしパピーが。いや、まぁ元ネタの使い手も犬、と言うか『銀牙』は犬達が主役で人間の出番は無い漫画だが。 ちなみにガルフォードは横ではしゃぐだけ。イェーイ! ガルフォードは実質何もしないのに、最後の方で刀を取り出すので素手だと使えない。 勝利デモで下記の台詞を言うが、「もう死んでるから!次会えるのはあの世だから!!」と突っ込まれるのはよくあること。 前述通り死者を蘇らせられる人がいるので問題無いのかもしれないが。 『天サム』以降やや影を潜めていたパピー本体説が再燃した技である。 「次に出会ったときには 正義のために、ともに戦おう!」 橘右京「夢想残光霞」 兵や 儚くなりし 泣時雨 元は『斬サム』~『天サム』羅刹の武器飛ばし技、および『アスラ斬魔伝』の羅刹の秘奥義。 突進がヒットすると相手に何往復もしながらなます斬りにした後刀を鞘に収め句が現れ、 時間差で傷口が開いて相手の上半身が崩れ落ちる。 ちなみに相手は刀を鞘に収めた瞬間に断末魔を上げる。 演出が格好良いため人気のある技だが、中々出番に恵まれない(夢路の「御神薙」に引き継がれたからでもあるが)。 「………………………………御免。」 千両狂死郎「独壇場“鬼の舞”」 歌舞伎の定式幕が降りて敵を切り刻み、最後に相手の上半身を爆発させて消し飛ばした後、 決めの見得を切りながら大きく「終劇」の文字が浮かぶという、狂死郎歌舞伎の真骨頂と言える奇妙な世界を演出する。 『斬サム』~『天サム』の両対極の武器飛ばし技をアレンジしたようなもの。 ちなみに反対側で黒子が登場して日の丸の扇子を振るいながら応援してくれ、爆発後は拍手してくれる。 それにしてもこの黒子さん、ノリノリである。 「お主の血肉、価千金とは小さき事。 この狂死郎が目からは万両じゃ!」 柳生十兵衛「柳生新陰流秘伝 無二羅天」 「柳生の太刀筋、主では見切れぬわ!」 「八相発破」から近立ち強斬り「柳生連双斬」の乱舞を見舞い、「二ツ角羅刀」(別名親父グラデーション)でフィニッシュ。 天サム羅刹の武器飛ばし技「激 双嵐陣」と、『天サム』の断末奥義をミックスしたようなもの。 相手は十の字に切断される。ちなみに相手を四つ裂きにするのはこの奥義だけである。 「新陰流を侮り、刹那の見切り 誤りしは即ち死。許せよ」 シャルロット「スプラッシュグラデーション」 "Merci beaucoup." 元は『真サム』の武器破壊技、および『天サム』修羅の武器飛ばし技。 七芒星の剣閃を描いて相手を切り刻み、「パワーグラデーション」で縦一線。 最後は上記の一言(メルシーボーク。フランス語で「本当に、本当にありがとうございました」)で締める。 ぶっちゃけ『天サム』のものをコピペしただけなのだが、ボタン押しっぱなしでフィニッシュが変わる要素は無くなった。 まあ、ビンタとか祈りで相手を絶命させてもそれはそれで嫌なのだが…。 レイピアで、しかも片手で人間を切断してるが、 フェンシングに使われるフルーレとは違い斬撃も可能なガチの実戦用武器なので、なに、気にすることはない。 ちなみに馬で轢き殺す案や、何故か最後にドレス姿に変身する案もあったらしい。コピペでよかった! 「せめて、天界へ逝けるよう祈ろう」 タムタム「アハウ・カスティーガー」 「アウアー!「グルルルル…ドッ!」「アーオアーオ!」「アオアオアオー!」 仮面が変化して巨大なアハウ・ガブルを吐き出し、相手の周りを多数の精霊が踊りながら天に連れ去る。ゴショーターイ! 元は『天サム』の修羅・羅刹共通の武器飛ばし技。 しばらくすると上空から頭蓋骨(女性キャラの場合身に着けていた遺品)が落下し、チャムチャムが登場し一緒に雄叫び。 『零SP』のタムタムは前作『零』と同様お兄ちゃんじゃなかったはずだが、気にするな! ちなみに仮面は二種類あり、どちらに変化するかはランダム。 初期案では『ヴ○ン○イア』の○ナ○リスのファラオマジックみたいな技になる予定だったらしい。 「うらら、うら、う~ら。戦士ノ魂、 我ガ神けつぁるくぁとるニ捧ぐ」 牙神幻十郎「札死舞」 「死に晒せ!」 三連殺(五連殺か?)のカス札で相手を打ち上げ、上昇しながら次々に斬撃を叩き込む。以上。 「裏五光」っぽいけど微妙に違う。 かなり適当な演出なのでファンの間でも反応に困っている技だが、製作は超大変だったらしい。 「続きは地獄の鬼と死合うがいいわ」 緋雨閑丸「鬼の記憶 無限砲」 「うっ!僕が…やったのか…」 背後に斬紅郎の幻影が出現し、閑丸が刀を振り上げた後、幻影が巨大な剣閃を放つ。 そのまま倒れ込み、縦真っ二つになって崩れ落ちる相手を前に上記の台詞を呟いて落ち込む。 言うまでも無く元は斬紅郎の「無限流 無限砲」。 「僕は鬼…? 鬼、なの? そんなつもりじゃなかったのに!」 リムルル「コンル ストゥ ポロ」 「うーんしょと!どーだぁ!それー!」 直訳すると「大きい氷の制裁棒」。元は『アスラ斬魔伝』の羅刹の技の「コンル ストゥ」。 「コンル メム」で相手を氷漬けにし、巨大な氷のハンマーを振り下ろす。 そっちの道のプロ(?)である某忍者と違い氷付けの相手をバラバラに砕かないあたりまだ良心的なのかもしれない (『天サム』の断末奥義では相手の上半身を粉砕していたので、それに比べるとむしろ残虐度は下がっているかも)。 殴り殺しておいて「エヘヘヘ」なんて笑ってるリムルルは姉とはまた別の意味で怖いが。 まあ勝利台詞で泣いちゃってるけど(絵だと楽しそう)。多分許してくれない。 『剣サム』では武器飛ばし技に採用されたが、こちらでは氷漬けにせず直接ハンマーを振り下ろす。 余談だがナコルル同様断末魔が二種類あり、うち片方は正に断末魔と言える悲痛な叫び声になっている。 「き、きっと許してくれるよね? ねっ、コンル? ……うわぁあん!」 首斬り破沙羅「獄門」 「さあ、お休み…」 絶命奥義の中でも後述の「外道の晩餐」と並び最も残虐にして、おそらく一番問題になった技。 相手を影の中に引きずり込んで斬り刻み、影から大量の血飛沫が飛び出す。 ここまでなら元になった『天サム』の断末奥義と同じなのだが、その後影から出てくるのは破沙羅ではなく、相手の生首。 生首がコロコロと転がる。ナコルルやリムルルもお構い無し。 しかも、リムルルは獄門を喰らうとKOボイスが旧SNK時代の「いやあああああ!」になる。 飛び出してくる生首も結構凝られており、首が横たわり涙を流すものから爆発や水化し消滅するものもあれば、 トマトのように潰れたり一瞬だけ表情が変わったりするものもある。 余談だが、実は生首の画像自体は既に『斬サム』の時点でデータの中に存在し、製作途中でボツになった模様。 それを引っ張り出してきたのだろうが、少々やりすぎだった感が…。 「君は楽園の門をくぐったよ……。 眩しい闇に抱かれて……ククッ!」 花諷院骸羅「カチ割るぞこらぁ!」 「餓鬼道に落ちろー!」 相手を石化し、何度か殴りつけた後自分も掌を合わせて石の体になり、相手を粉砕する。 なんかいろんな技を混ぜたようなオリジナル技。 石化の原理も粉砕の原理も自分が石化する必要性も不明だが、とりあえずどんどん人間離れしている(アゴとか)。 ちなみに石化した相手は断末魔を上げない。当たり前っちゃ当たり前だが。 最後に「昇天!」と叫ぶボイスが「サーセーン!」と聞こえることで有名。 「生者必滅!南無阿弥陀仏! 化けて出るんじゃねぇぞ!」 風間火月「挟撃、火達磨大突進」 反対側に炎の分身を生み出し、両側から「火炎撃」で同時に突進し爆破した後どこかへ消える。 相手は上半身が消えて無くなり下半身だけが場に残る。 ある意味、半蔵の「断末奥義」と同じ(分身こそしないが相手の上半身を爆破して下半身だけにする)。 兄と一緒に「六道烈火」を叩き込むという案があったが、製作の都合でお蔵入りになってしまったとのこと。 「……やり過ぎちまったか。 俺の炎で弔うけど、勘弁しろよな」 風間蒼月「湖月・水鏡の陣」 「見せてあげましょう!」 反対側に水の分身を生み出し、両側から乱舞攻撃。 最後に遠立ち強斬りっぽいモーションで挟撃し、その後両方の蒼月が水と化して姿を消す。 時間差で傷口が開いて上半身が崩れ落ち、「消去完了」。 元は天サムの断末奥義だが、左右の分身の動きが非対称になっており、統一感の無い動きが逆に格好良いと評判。 時間が足りなかったとのことだが、最後の一撃だけ合っているので適当ではなくちゃんと計算された動きだと思われる。 『剣サム』では武器飛ばし技に抜擢された。 「弱いことを罪とは言いませんが 気の毒なことをしてしまいましたね」 徳川慶寅「百花繚乱」 「百花繚乱!」「咲き乱れるぜ!」 オリジナルの乱舞技。 「夕顔」「椿」「朝顔」「撫子」「白百合」「牡丹」の6つの花を次々に咲かせ、「俺のはすごいぜ……」と言いながら 「遊蝶華」のモーションで巨刀「慶寅」を豪快に振り下ろしフィニッシュする。「春が来たぜ……」 …なのだが、何故か相手は切断されない。 遊蝶華のダメージは凄まじいのでなまくらではないと思うのだが、ある意味すごい刀だ。おかげで断末奥義の中でも残虐要素は薄い。 これは恐らく時代劇『暴れん坊将軍』で徳川吉宗が峰打ちを使っていたのを意識して「将軍家は自らの手を汚さない」から (戦国時代の人間である初代様は別だろうが。なお悪党が吉宗から死刑宣告を受けた際は御庭番が始末する) ……なのかどうかは不明。まあ何にせよ結局死んでるけど(勝利台詞も下記の通りだし)。 『剣サム』では秘奥義になった。フィニッシュの「慶寅」は使わなくなったが、これひとつで「遊蝶華」を開放できるようになり便利。 『令サム』に於いても秘奥義として搭載されている。 「あの世でも、いい恋するんだぜ?」 真鏡名ミナ「ニルヤ・カナヤの呪縛」 「もう、死んでよ」 ニルヤ・カナヤはニライカナイとも言い、琉球地方に伝わる異世界の観念。極楽浄土のようなもの。 至近距離で矢を一本射たあと、矢束を真上に放り投げて片っ端から乱射し、 「これで最後ね。さよなら」と共に締めの最後の一発を放ち、何故か爆発して相手の上半身が消し飛ぶ。 「わかってる、悪いのは私…」と呟くが、勝利台詞は下記の通り。かなり情緒不安定。 ちなみに矢を投げる際揺れる。『剣サム』では武器飛ばし技になり、爆発は無くなった。 「……嫌い。みんな、嫌い」 劉雲飛「天罪喪門」 「これが武侠の剣よ…」 相手から尻子玉魂を抜き取り一刀両断する。割と普通だが、シンプルで雲飛らしい。 絶命奥義の中でも慶寅と並び比較的残虐要素が薄め(魂を両断する際微妙に出血する)なので、そういうのが苦手な人にも安心である。 ちなみに下記の勝利台詞は、「特(ひとつ)當(まさ)に君が死を借り、以て天を厭(しず)むべし」と読む。 訳すと「ここはひとつ君に死んでもらって、天をなだめてみようじゃないか」。 出典は『三国志』武帝紀の裴注引ける『曹瞞伝』で、本来は「特當借君死、以厭衆」。 兵士への配給を誤魔化していた曹操が、怒る兵士達を欺くため、兵糧係にあらぬ罪を着せて処刑した逸話が元である。 …そこを踏まえると、「俺の罪を償うため、お前死んでくれないか」という外道全開な台詞な気がしなくもない。 「──特当借君死、以厭天。 空観を以て西刹へと逝くがいい」 妖怪腐れ外道「外道の晩餐」 「あ゛ぁ゛……あ゛ぁ゛ぁ゛……あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……!」 食う。それ以上の説明は要るまい。 相手を掴み、画面外へ連れ去っていだだきまぁず。 食べ終わった後に残留物を吐き出しごぢぞうざまぁ。まさに外道。あとこっちみんな。 直接食べるシーンこそ見えなくなっているが咀嚼音が非常に生々しく、合間に聞こえる相手の悲鳴との相乗効果で 首斬り破沙羅の獄門と並ぶ残虐な技となっている。 ただまぁ、悲鳴と言っても要はダメージボイスなので、喰われつつも「まだまだ!」とか「やるな!」とか「嫌い」とか、 意外と余裕ありそうに聞こえる連中が居るのは内緒だ。 なお、リムルルはこの技を喰らった時も獄門と同じ特殊なKOボイスに変更される。 通常は頭蓋骨(同キャラ戦だと、より大きな頭蓋骨)が吐き出されるが、女性キャラに決めた場合は服などの遺留品が吐き出される。 「一応」残虐表現への配慮はされていたということなのだろうが…。 『剣サム』では真スピリッツ時限定の武器破壊技として続投。同作は一切の血しぶきもカットされているため、同技もその煽りを受けている。 「ごぢぞうざまでぢだぁ」 羅刹丸「臓腑抉り」 「ぞくぞくするぜぇぇ!」 相手の体に腕を突き刺し心臓を抉り出し「いい色だな」と呟きそれを握りつぶす。 心臓の絵がリムルルであろうと外道であろうと同じなので、でかすぎたり小さすぎたりする。 ちなみに断末魔は心臓を握り潰したときにあがる。 臓物が出てくるのでかなり残虐な技のはずだが、体自体は五体満足なためかあの二人と見比べるとそれほどグロく感じられない不思議。 「クゥッ!今宵はテメェの頭蓋骨で 血酒ってのも、たまンねぇなァ!」 レラ「イルスカ エムシ ネワ シキテ」 「これが、大自然の痛みよ」 直訳すると「怒れる太刀と牙」。元は『アスラ斬魔伝』の羅刹ナコルルの秘奥義。 相手を蹴りつけた後打ち上げ、落下してきた所をシクルゥと共にX字状に一閃を描いてフィニッシュする。 フィニッシュ後の勝利ポーズがランダムで、シクルゥを撫でるものと刀から血を滴らせるものの2種類がある。 はっきり言ってダサイ(主にX字のエフェクトが)。『斬魔伝』の時は普通に格好良かったのだが…。 これは演出を調整する時間がほとんど無かったためらしく、勝利ポーズが2種類あるのは贖罪の意味が込められている。 やり直したいキャラ、ナンバーワンらしい (サムライスピリッツ零スタッフ参加同人誌『零~グラフィカルマニアックス~』より)。 「……さよなら。自然に還りなさい」 炎邪「三千大千世界全焦土」 「ジョラジョアラァ! グォオオアァァァァァァ!!!」 相手の首を両手で掴み上げ、「炎邪爆熱」で大炎上。相手は灰も残らず焼き尽くされ消滅する。 炎の中に魔界での炎邪本来の姿のようなもの…というかほぼデビルマンが見える。 「三千大千世界」とは仏教用語で「一つの宇宙が10億個(1000の3乗)集まった空間」を表し、 転じて「世界の全て」といった意味で用いられる。 つまり「世界全てを焦土と変える」となり、炎邪のキャッチコピーにもなっている他、『剣サム』EDでもその光景が見られる。 「六道烈火」といい、仏教用語をやたら使うのは元々が中国人(劉雲飛の弟子)だからかもしれない (キリスト教徒なのにやたら仏教用語を使う奴もいるが)。 「ンドゥオッッゴルルァラアァァ!!」 水邪「平等カツ神聖ナル裁キ」 「それが貴様の運命だ」 相手を地面に叩き付け「命乞いをしろ」と言いつつ上空へ運び、「やはり死ね」と念力で握り潰す。……どっちだよ。 さらに両手を広げ、満足そうに上空から降ってくる血の雨を浴びる水邪様。 死体が一切見えないためあの二人ほどではないが、ネタキャラにあるまじき非道な技である。 また、残虐レベルを低くすると血の色が白くなってしまい、男のキャラに決めると別の意味で酷い絵になることでも有名。 なお、水邪様唯一の地上発動技である。 「卑しき民の割には良い血だ。 我が胸の理想郷にて悠久を生きよ。」 天草四郎時貞「汝、懺悔せよ。我、滅罪せん。」 「贖罪の時は今…」「これで救われよう」 宝珠が分裂し、弧を描きながら次々に相手の体に風穴を開ける。 元は『天サム』の断末奥義だが、最後に光を纏った宝珠をぶつけて消滅させる演出が追加されている。 宝珠が勝手に駆け巡っている間、天草はジョジョ立ち。 フィニッシュの際に「カ…カ・イ・カ・ンーッ!」などとのたまっており、天草のイカレっぷりが存分に発揮される技である。 その演出からガォン!やインフィニティ・シリンダーと呼ばれることも。 「我が刻印は免罪符。 エデンの園が汝を受け入れようぞ」 壬無月斬紅郎「無限流極意 無双剣」 「我が極意…受けてみよぉー!!」 相手の足を踏みつけ逃げられないようにし、巨大な無限砲ビームを浴びせ足以外を消し飛ばす。 侍界広しといえども、ごんぶとビームになるほど強烈な斬撃を放てるのはこの人ぐらいのものである。 やはり本物は格が違うのか閑丸の幻影とは威力が段違いであり、 受けた相手はもはや切断とかいう状態ではなく、剣閃部分は跡形も無く吹き飛ぶ。 まあどっちも結局死ぬので大差は無いが。 技名の由来は初出作品のサブタイトル『斬紅郎無双剣』より。 「存生の砌に負いし怨憎、我が剣に 担いて弔意とせん。以て瞑すべし」 兇國日輪守我旺「黄泉社」 鎧武者(闇キ皇の姿)に変身して相手を頭上に放り投げて落ちてきたところを兜の角で突き刺し、 全身から放出させた気の柱で相手を木っ端微塵にする。 気の柱を放出する際「テンハカッサツ」と叫ぶ。CVラオウで。 また勝利ポーズでは「うぬも真の益荒男であった」と褒めてくれるのだが、相手が女性でも妖怪でも魔人でも益荒男。 当初は衣服を脱ぎ捨てフンドシ一丁になり、正拳突きの連打で相手を粉微塵にする技だったらしい。コピペでよか(略 「我、忠國の大儀の為に死を以て 斬奸の槍を振い、三途を逝こうぞ」 羅将神ミヅキ「狂魔祀怨獄」 「いい声で鳴け」 相手を宙に浮かせて指先の念力で次々に斬り裂き、最後に玉串を振り下ろし頭部を木っ端微塵にする。 破沙羅の獄門は首だけが残るが、これは逆に胴体だけが残る。 勝利ポーズでは使い魔のアンブロジァを呼び出してその上に座り、「ごらん、あの無様な姿を」と言う。 「アンブロジア様……。魂を奉げましょうぞ……」 ※グロ注意 ※修正された結果。あまり変わってない? 『零SP』はバランス的にはシリーズ最高傑作とまで言われているのだが、この表現の話題が一人歩きし、 肝心のゲーム部分より有名になってしまった。詳しくは、サムライスピリッツの項での「零SP騒動」を参照の事。 そもそもサムスピは『初代』からして胴体が真っ二つになるような「刀で斬られた表現」があり、 『天草降臨』では見方によっては絶命奥義よりも過激な後述の「断末奥義」も存在する。 『零』では斬殺KOが無くなったことで物足りないという意見があり、『零SP』では胴体切断、斬殺KOが復活、 更に条件を厳しくし、あくまで「魅せる」に徹したこの絶命奥義が採用された。 もちろん、ナコルルやリムルルでも容赦無し。 しかもナコルルは胴体切断、斬殺KO発生でKOボイスが旧SNK時代の「きゃあああああああ」になる。うん、生々しいね。 しかし、その表現がやりすぎだと叩かれ、家庭用で発売されたNEOGEOロム版では完全カット、 後に続く斬殺や血しぶきエフェクトもカットされた『天下一剣客伝』と繋がっていく。 尚、 侍魂公式サイトの紹介 では絶命奥義には一切触れられておらず、 『零SP』そのものも2015年に正規移植の発表がされるまで半ば黒歴史のように扱われていた事からも、圧力の程も知れよう。 しかし、「斬る」という表現はやはり刃物が身体に及ぼすダメージを視覚的に現すことにおいて効果的であり、 絶命奥義もまた、「死合う」という意味を率直に表した結果である。 その為、この表現を支持する層、否定する層と分かれており、今なおこの表現に対しての意見が交わされている。 『零SP』の場合、周囲の意見から作り手が残虐行為であると認めたため、 家庭用に向けては完全にカットされるという事で対処が為された。 これに関しても賛否両論を呼んだのだが、「どちらが正しい」とは言い切れない、難しい問題である。 これ以前にも『天草降臨』には「断末奥義」という似たような名前のシステムがあるが、こちらは勝敗が決した 後 に 無抵抗の相手にトドメを刺すというもので、FATALITY寄り、と言うかほぼそのまんま。 こちらはナコルルとリムルル、そして何故か斬紅郎に対しては発動できない。またこの3人のみ通常の切断KOも発生しない。 なお、女子供でも、シャルロットや閑丸は普通に死ぬ。 斬紅郎に関しては少女である、保護動物である等の説があったが、未だに真相は謎 なお、『閃』の海外版では首を撥ねたり、腕が切断されもがくなど残虐描写が健在であった。 一方、国内版は全くそんな描写は無い。レーティング事情の他にも需要の問題もあるのかもしれない。 2015年以降の移植版『零SP』では残虐表現が完全復活し、 『令サム』も国内版でも残虐描写が為されるようになっている(オプションで発生しないように切り替える事も可能)。 ちなみに、「絶命勝利」のボイスが「説明しよう」と聞こえる空耳があり、「説明してくれよ」などのコメントが付くこともある。 MUGENにおける絶命奥義 やはり「必殺」という部分に惹かれたのか、多くのサムスピキャラ及びサムスピ風キャラに搭載されている。 例としては、本来『零SP』には登場していない夢路や三九六やパピー(いずれもたるせ氏製作)、 Pinko氏の服部半蔵や妖夢SS、うる氏のサムスピ風このはなどなど。 また、悪咲3号氏の『CVS2』版覇王丸及び羅刹丸にも搭載されているが、こちらは大ダメージを与える3ゲージ技となっており、 この技で相手をKOした場合のみ特殊演出に移行するというアレンジが施されている。 原作ではこのラウンドを勝てば試合に勝てるという条件でのみ使用可能であったが、 MUGENではこの条件を判別することができないため絶命奥義を全ラウンド使えたりするキャラも存在している。 ※やっぱり(マ)グロ注意 関連項目 特殊KO
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カケル/その他 カケル/その他キャラ分析 勝利台詞(%は残り体力)レイヴン シルヴィス アヤ カミール カスミ セレス ハーディ クレスティス アローニア カケル マラク キャラ分析 苗字は「タチバナ」というらしい。どこかの平行世界では「橘翔」という名で冒険者生活を送っていると言う噂。 アヤのことを「イチジョウ」と呼ぶ。お互いのセリフからすると「苑原紅葉(おそらく故人)」や「暁都(苗字や生死不明)」らを含めた古い知り合いのようだ。 口の悪さは登場人物中TOPクラスで、特にアヤに対しては辛辣。その割にはvsアヤ戦でラウンドを取られた後の仕切り直し時に「死にはしねぇよ……だから、ンな面をするな」と妙に優しい口調で語りかけたりと複雑な関係っぽい。兄妹同然の幼馴染だ、いや元恋人だと諸説あり。 第六次封魔戦役当時の死蝕使いや処法者たちと面識あるっぽい。今回のクレスティスの暗躍やその正体などについても詳細を知っている? 何気に年齢不詳というところが怪しい。シルヴィスへのガキ呼ばわりが罵倒ではなく事実によるものだとしたら…? 勝利台詞(%は残り体力) レイヴン 戦闘前 レイヴン「行くぜ!」 カケル「……なんだ、テメェか」 100-75% 「死体漁りのクソ鳥は、頭良いって聞いたんだが…テメエにゃ適用されん様だな」 「テメエの子守してる場合じゃねぇんだよ」 75-50% 「今、テメェに用はねぇ。とっとと失せな」 「テメエの立つステージは此処じゃねえだろ。行き先位は把握しておけ」 50-25% 「適度に発散して、呑まれん様にするんだな」 「悪ィが、まだ“お前”の所に行く気はねぇ」 25-0% 「アイツといいテメエといい、どうも死蝕絡みの男はしつこい野郎が多いな」 「やれやれ……これで満足か?」 シルヴィス 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 シルヴィス「……手合わせ、願おうか」 100-75% 「次は鳩でも出してみるか?」 「仔犬の説教を聞く程暇じゃねぇ。犬小屋に帰って、独りで吠えてやがれ」 75-50% 「テメェの言葉に従う理由が何処にある?白髪を赤に染められる前に退けっ」 「三下はお呼びじゃねえよ」 50-25% 「自分の馬鹿さ加減も判らずに処法者だ?お目出度い野郎だぜ」 「女の事情は聞けても、男のは無視ってか。大した信念だ、笑わせんじゃねぇ」 25-0% 「狗に用はねえ。そろそろハウスしろ」 「鬱陶しいガキだ。一生玩具を飛ばせねえ様にしてやろうか」 アヤ 通常戦闘前 アヤ「どうして……ここに?」 カケル「……まあ、野暮用でな」 特殊戦闘前 カケル「久しぶりだな、一条」 アヤ「どうして……ここに?」 カケル「……まあ、野暮用でな」 アヤ「今更……橘君が何考えてるのか、全然わからないよ!」 100-75% 「暁都と苑原には悪ィが、俺にはこういう役回りしか出来ねぇんでな……」 「好い加減、お前の血にゃうんざりだ」 「何処までも、苛つかせる“奴ら”だ」 75-50% 「甘やかされ過ぎなんだよ、お前。挙句、自分自身すら甘やかしてんじゃ救えねえな」 「生憎、お前に理解されたいなんざ、これぽっちも思わねぇよ」 「ちったあ中身だけでも成長しろ。それとも、する気もねえのか?」 50-25% 「人の顔色ばっか伺いやがって。お前のそういう所、昔から苛つくんだよっ……!」 「まだ悲劇のヒロインごっこしてんのか。何処まで脳味噌茹ってやがる」 「相も変わらず、上辺だけの言葉を並べんのが好きな女だな」 25-0% 「それで気は済んだのか?済むまでとことん付き合ってやらあ」 「ったく……損な役回りだぜ。……高くつく約束事だ」 カミール 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 カミール「俺様のはデカイぜぇ」 100-75% 「つまりアレか、テメェは自殺志願者だと」 「何なんだ、テメェは」 75-50% 「デカイのは良いが、ぐったりしてたら意味ねえな」 「しつけぇ野郎だな。判ったから退け」 50-25% 「飼い主は何処だ? 不幸な珍獣、放し飼いにしてんじゃねぇ」 「テメエのしぶとさは、確かに有得ねえな……」 25-0% 「脳内麻薬出過ぎだろ、テメエ……」 「そろそろ勘弁しろ……テメエを見てると、嫌な事思い出す」 カスミ 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 カスミ「Come on!」 100-75% 「ちょこまかと、うるせえ小娘だな」 「女子供を痛めつけるのは好きじゃねぇ。失せろ」 75-50% 「邪魔だ。目の前から消えろ」 「生憎俺は戦闘狂じゃねぇ。喧嘩相手なら他を当たれ」 50-25% 「大した運動神経だ。金メダルでも狙ってな」 「イセリアル無しでも、それだけ戦えるか。だが、一段階上に行くには心許無いな」 25-0% 「攻撃が軽すぎんだよ」 「俺の手が滑る前に帰んな。殺さん様に戦うのは慣れてねえ」 セレス 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 セレス「……そこを退かないと、火傷するわよ」 100-75% 「俺の勘も鈍ったか……邪魔したな」 「馬鹿らしい……出直して来い」 75-50% 「それが全力か?平和ボケも大概にしやがれ」 「すっ呆けてんのか、判ってねぇのか……。とんだ茶番になりそうだぜ」 50-25% 「もういい。さっさとお家に帰んな」 「面倒くせぇ。次までその命預けておいてやる」 25-0% 「お前が悪い訳じゃねえ。後の選択は、親父にくれてやる」 「……馬鹿らしい。失せな」 ハーディ 戦闘前 カケル「……なんだ、テメェか」 ハーディ「おいおい、そう怖い顔すんなよ」 100-75% 「エモノに頼った挙句がそのザマか。笑わせんじゃねえ」 「家族に危害が来なけりゃ動けねぇのか。人の事言えた義理でもねぇがな」 75-50% 「ちったあ根性みせやがれ」 「年季が入ったのは外見だけか?」 50-25% 「お前とは知らん仲でもねぇが……これ以上邪魔立するなら、容赦はしねえ」 「おっさんの世間話に興味はねえ」 25-0% 「銃なんざ使うんじゃねえ。勢い余って死なす所だったろうが」 「……気持ちが判るとは言わねえが。いずれその時が来る。覚悟だけはしておけ」 クレスティス 戦闘前 クレスティス「その力、どれほどのものか見せていただきましょう」 カケル「そのふざけた面に苦痛を刻み込んでやる……!」 100-75% 「前座野郎の最期にゃ、お似合いの芸だったぜ。じゃ、あばよ」 「じゃあ死ね」 75-50% 「化物が一丁前に感傷か?笑わせてくれる」 「そのままくたばれ、ドサンピン」 50-25% 「連中に伝えときな。首洗って待ってろ、ってな」 「お仲間より先に、主の下とやらに召されてろ」 25-0% 「好い加減普通にくたばれってんだ、野郎……。手間ァかかってしゃあねえ」 「安心しな、次のもしっかり殺してやる」 アローニア 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 アローニア「お手並み、拝見いたしますわ」 100-75% 「これ以上、いたぶる様な真似をさせんじゃねえ」 「法院とやらは、手品師の寄り合いだったか?」 75-50% 「実力差が判らねぇ程、回らん頭か?死にたくなけりゃ、すっこんでろ」 「歩けるだけの加減はしておいた。さっさと失せやがれ」 50-25% 「死んだらそれまでだ、その先はねぇ。それでも良いなら、引導をくれてやる」 「狗の出る幕じゃねえ」 25-0% 「野郎の破片物質は今まで放っといたが、ぶっ壊した方が良いかもな……」 「まだやるってんなら、遺書の用意して来い。これ以上の加減はもう出来ねえ」 カケル 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 100-75% 「夢オチかよ……、ってか、オチてねえし」 75-0% 「夢オチかよ……」 マラク 戦闘前 カケル「……邪魔すんじゃねえ」 マラク「……」 100-50% 「……またつまらねえモンを斬っちまった」 50-0% 「……次だ」
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シルヴィス/その他 シルヴィス/その他キャラ分析 勝利台詞(%は残り体力)レイヴン シルヴィス アヤ カミール カスミ セレス ハーディ クレスティス アローニア カケル マラク キャラ分析 性格はカミールやカスミから拾い取れる情報からすると真面目且つ陰気っぽい 何気に年は20歳。年上には敬意を払いましょう 特別演出はあるがやっぱりアヤとの関係はまだ不明瞭 恐らく監視、歯止めの役割を果たしているようだが……? 勝利台詞(%は残り体力) レイヴン 100-76% 「手応えのない……。生きる意志があるのなら、持てる全ての力を以て示してみせろ!」 「……お前は、この程度の男か。失望したぞ……」 75-51% 「諦めろ。そして散れ、潔く」 「ここが、お前の終着点だ。……眠れ、永久に」 50-26% 「罪人に、安住の地はない。それが、永劫に変わらぬ真理だ」 「罪は、処断されなくてはならない。そこに、例外はない」 25-0% 「俺はお前を決して赦さない。俺の存在の全てを賭して、お前を否定する……!」 「お前が抗い続ける限り、この剣が何度でも、お前を撃ち倒す!」 シルヴィス 100-76% 「その程度で処法を名乗ろうなどとは……。 身の程を思い知るが良い」 「悪ふざけが過ぎたな。次はその程度では済まさん、 肝に銘じておけ」 75-51% 「ただ剣を投げれば良いというものではない。 そもそも、『白刃舞装』とは……」 「……下らん茶番に付き合わされたものだ」 50-26% 「世界には、自分とよく似た顔の人間が 三人居るというが……」 「自分に瓜二つの顔に刃を向けられるというのも、 良い気はしないな」 25-0% 「見事だ。その力、素直に賞賛させて貰おう。 しかし、我が名を騙ることは断じて許さん」 「その力、まるで『白刃舞装』そのもの……。 お前は一体、何者だ?」 アヤ 100-76% 「止まるわけにはいかない。この剣が、真紅に染まろうとも……」 「例えこれが、果てなく続く悪夢だとしても……、今はただ、そのまま眠れ……」 75-51% 「……何度繰り返そうとも、決して慣れはしないな…」 「存在するが故に許されざる者……か」 50-26% 「君が望む安息は、法院にしかない。その現実を受け入れてくれ……」 「いつか、その悪夢にも終わりが来る。それまでは……」 25-0% 「俺が在り続ける限り、君と共に往こう。その罪も、総て分かち合って……」 「望まざる力だろうと、その力は、放置できない。君もよく解っているはずだ……」 カミール 100-76% 「お前はまさか……自身のあらゆる間違いに気付いていないのか?」 「俺の視界に入るな」 75-51% 「……道化も、自覚が無ければ、単なる馬鹿だ」 「何故、お前のような者が存在することが許されているのだ……」 50-26% 「あり得ないのは、お前の存在そのものだ」 「これまでは、力に物を言わせるだけで勝ってきたのか。お目出度い奴だ」 25-0% 「この俺が、こんな奴に……。なんという屈辱!」 「……毒虫が」 カスミ 100-76% 「闘う気がないのなら、最初から刃向かわないことだ」 「闘う気があるのなら、最後まで貫き通してみせろ」 75-51% 「その程度では、俺の信念を突き崩すことは出来ない」 「法院の名を背負う者として、この程度の戦いに 敗れるわけにはいかない」 50-26% 「それが、お前の能力の限界か。 それを超えない限り、お前に勝ち目はない」 「一瞬の、気の迷い。それが、お前の敗因だ」 25-0% 「ここまで追い詰められるとは……。 その闘志には、敬意を払おう」 「確かに、お前は十分に強い。 しかし、だからこそ、俺も負けるわけにはいかない」 セレス 100-76% 「悪いことは言わない、もう止めるんだ。君に、剣は相応しくない」 「君が剣を向ける以上、俺も手加減はしない。……全力で、君を討つ」 75-51% 「これでも、処法の名を預かる身だ。侮って貰っては困るな」 「君には君の道があるように、俺には俺の道がある。ただ、それだけのことだ……」 50-26% 「その剣は確固たる決意、炎は身を焦がす熱情……といったところか」 「例え、その剣に込められた決意が確かなものでも、俺を挫くことは出来ない」 25-0% 「……想いとは、人をこれほどまでに強くするものなのだな」 「腕を上げたな。これも、君の願いの現れということか……」 ハーディ 100-76% 「この剣は、何物をも断ち切ります。罪も、過去も、全て……」 「……こんな形で相まみえることになろうとは……」 75-51% 「残念ですが……身柄を拘束します。それが、今の私とあなたの“立場”ですから……」 「地位も名誉も捨て……、その先に何を見出したというのです……?」 50-26% 「魔導を失ったという噂は事実だったようですね。でなければ、違う結果になっていたかもしれません」 「今は道を違えたとはいえ、同じ法に準じることを志した者として、破れるわけにはいきません」 25-0% 「時は、流れています。私とて、あの頃のままではありません」 「さすがは、元処法者の三。離反しようと、その腕は鈍っていないということですか」 クレスティス 100-76% 「この剣は、決して赦さない。貴様が犯した総ての過ちを……!」 「これが、『空を代る者』の力か。名ばかりで、大したことはないな」 75-51% 「多くの命を弄んだ報い……貴様には、死すら生温い!」 「その命を以て、罪を贖うがいい」 50-26% 「俺はもう、惑うまい。そして<白銀の剣>として往こう、この命果てるまで……」 「貴様のような者が導師などと……、片腹痛い!」 25-0% 「例えどれほどのものであろうと、信念のない力では、俺を倒すことは出来ない」 (……この男……何故、最後になって手心を加えた……?) アローニア 100-76% 「処法の者を名乗る以上、それなりの腕の維持は必要ではないか?」 「研究も結構だが、それだけでは処法者の名が泣くぞ」 75-51% 「十二しかない席の一角を担うにしては、些か意識が足りないのではないか?」 「子細を問うつもりはない。我々には、行動と結果が全てだ。そうだろう?」 50-26% 「ますます技に磨きがかかっているな。それも、信念の強さ故か」 「順位などの問題ではない。ただ、どちらの意志がより強固か……、それだけだ」 25-0% 「流石は、『輝石使い』。その名は伊達ではないな」 「二足の草鞋など履かず、処法に徹していたなら、結果は違ったかも知れないな」 カケル 100-76% 「……本気ではないな。一体、何が目的だ?」 「何故、本気を出さない。私が相手では不服だとでも言うのか?」 75-51% 「戦いの最中くらい、喫煙はやめるのが礼儀というものではないか?」 「煙草一本、吸い終える時間もかからなかったな」 50-26% 「魔族狩りが望みなら止めはしないが、我々を邪魔立てするならば容赦はしないということだ」 「……妙な力を使う。その力、魔導ではないのか……?」 25-0% 「その刃に込められた信念には感服するが……、それでも道を譲るわけにはいかない」 「これが、噂のヴァーミリオンの力か。確かに、噂に違わぬ腕だ」 マラク 100-75% 「例え人を象ろうと、その本質が魔族であることに 変わりはない。なれば、討つまでだ」 75-50% 「魔族を討つ――――それが我々、処法機関の使命。 この刃から逃れられるなどとは思わないことだ」 50-0% 「俺は、お前たちを許さない。 全身全霊をかけて、お前たちを否定する……!」
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俺の幼なじみに「花奥恵」という問題児がいる。授業を勝手に抜け出すは、制服を着ずに絵の具がべったり付いたツナギで通すは、フリーダム過ぎる奴だ。最 近やたらとモテだしたのは絵の才能が注目されるようになってからだ。美術の授業でしか聞かないような画家の再来らしく、美少女天才画家だとさ。当の本人は 何も変わらずに今までと同じ生活を続けてるが。 俺は――何でもなくて、時々弁当を持ってくぐらいの友達。花奥は一度描き出すと飯のことも忘れちまうから、栄養失調で倒れたことがある。だから俺は今日も弁当を作り美術室に持っていく。 「花奥?」 花奥はじっと窓からサッカーをする男子を眺めている。 「岩下くんて、かっこいいね。今度モデルになってもらおうかな」 「そうだな。筋肉の勉強になるかもな。それより、弁当食べないのか」 「今日、テレビの取材で、食べてきたんだ」 花奥はパレットに視線を落とした。赤と黄色を出して、塗り付けていく。 「そうか。何食った?」 「フランス料理」 「うまかったか」 「うん。あ、これからまたテレビの人が来るから」 俺は家に帰った。 もう俺の弁当は必要ないのか。そりゃあフランス料理と比べりゃ小さなエビフライだしな。 俺はソファにもたれてテレビを眺める。そのうち俺の学校が映った。岩下と花奥が並んで立っている。リポーターが去年優勝したサッカー部とコンクールで大賞をもらった花奥を紹介した。 理想の身長差、というんだろうか。頭一つ分、岩下が高い。並んでいると、何故だか納得できる。それからテレビは美術室を映し出した。さっき描き出したはずの絵はもう完成していた。 俺はソファからずり落ちる。 「――まだ乾いてないようですが、これは新作ですか。何でしょう?」 「見てわかりません? 私の大好物です!」 キャンバスには、ちょっとどうかしてるくらいデカデカとエビフライが描かれていた。
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一、事件なんてない方がいい 名呑町。 山と海の間で人々がコケみたいにへばり付いて暮らしてる町。 狭い内海を挟んだ向かいには雨多ノ島(ウタノシマ)や寂れた水族館がある。海岸沿いには古くから漁師の家が並び、そばにはシャッターの目立つ商店街がある。参道から山に行くにつれ神社や寺院が増えていく。 山の上には名呑大学もあるが、ノンキな名呑大学生はふざけてこう言う。 「名呑エリートッ! 我々がこれほど憧れる名があるだろうかッ!? 名呑小学校→名呑中学校→名呑高校→名呑大学→漁師。これが名呑エリートだッ!」 自嘲の混じった地元ネタに、俺は笑うに笑えずひきつった。 そんな名呑町の駅前には俺の勤務先、名呑警察署がある。 「先月と先々月合わせても窃盗一件、しかも魚の干物をそこの息子が酒のツマミに頂戴しただけ――確かにありゃ難解だったが」 俺はデスクに突っ伏した。頭の上から間延びした声が降ってくる。 「事件なんてない方がいいし、未然に防げるならそれに越したことはないし。何より楽だし」 警察学校時代からの同僚、岩本は町民の方から頂いたみかんをもぎゅもぎゅ食べている。窓から入った光が岩本の眼鏡に反射する。 「クールな眼鏡で理路整然と反論しやがって」 「えへへ~」 照れんな。 「そんなことよりね、なんか君のお待ち兼ねの事件が起きてるみたいだよ」 岩本は指先で書類を挟み、ぴらぴらと舞わせた。事件発生とな。俺の胸はざわめき・ときめき・きらめき! 事件の概要はこうだ。 茶屋梅子(七五歳・女)が自宅玄関先で死亡していた。かなりでかい鈍器のようなもので後頭部を殴られたらしい。グチャッと頭蓋骨陥没。死亡推定時刻は早 朝四時~六時頃。近所の人間に聞いてみたが、犯行目撃者は誰一人としていない。第一発見者は鼻をたらしたバカ丸出しの花田ひろしくん(七歳)で、登校時に 見つけて通報した、と。 実はこれだけじゃない。似たようなケースが同じ日にあと三件起こっていた。 午前三時から午前六時にかけて一人暮らしの老人ばかり、山本治(八十歳・男)、花奥葉子(七七歳・女)、朝村陽三(七五歳・男)がやられて全員死亡。そ れぞれの家はニキロ以上離れている。もちろん犯人を目撃した者はおらず、第一発見者は鈍器を持てそうもない(あるいは身長の関係からして殴れなさそうな) 子どもや車椅子で生活している人間ばかりだった。 全く見つからない凶器。 老人たちが玄関先に出ていた理由は。そして何故犯人目撃者が一人もいない? 俺は一日で全ての現場を回ってくたびれかえった。その日は家に帰って新聞を読んで考えてるうちに寝てしまった。 翌朝警察署に出ると、岩本は相変わらずみかんを食べていた。俺は机を軽く叩いた。 「一人暮らしの老人という以外、被害者に共通点はないんだ。どう思う」 「どうもこうも担当でもないのに勝手に捜査しちゃマズイでしょ。大体僕らには僕らの仕事があるし」 「頼む」 俺は岩本の背後に立つと、スーツの上着、さらにシャツの下へと手を差し入れていく。岩本は始めだけは一応抵抗する。素肌の背中をゆっくりと撫で上げる。指に吸い付くような白い肌は若干汗ばんでいる。 「ちょ、やめ。アッ―!」 眼鏡がカシャンと床に落ちた。 コイツは男女構わず誰に対しても被虐願望を持つ真性のやらないかドM野郎なのだ。背中から腰の部分を撫でつづけると息が荒くなり頬を染め、あたり構わずピンク色ハートをビシャビシャ撒き散らして何でもいうことを聞く。 そして最悪なことに、コイツは俺なんぞが及びもつかないほど変態的なまでに洞察力が鋭いんだな。 「わかったよ。言う。言うから、後でこんな快楽に負けたダメな僕にお仕置きを下さい」 「ああ」 とは言うものの、いつも俺はすっぽかす。すると岩本は放置プレイだと喜ぶ。Mってすげえよ。いや俺は別にふざけてないぞ。ただ真摯に事件を解決したい一人の真面目な警察官だ。 「岩本、お前どうせほとんどわかってんだろ」 岩本はサラっと資料に目を通すだけで暗記しちまってる。だから何も見ずに、ただみかんの皮をむきながら話す。 「気になるのはね、犯人は相当に大きな鈍器のようなものを持っていたはずなんだ。でも老人たちはそれに気付かずに(警戒せずに?)殺されてるし。後頭部を 殴られてることからして、そう思う。或いは、犯人に向かってノコノコ出ていったか。わざわざ殺されに行くみたいにさ。知り合いだったらそれも可能だろうけ ど、被害者たち全員に関係する個人はいないし。そして時間帯からしても、誰かが犯人を目撃したっていいのに、そうはならない。つまり犯人の姿はナチュラル 過ぎたんだ。繰り返すけど、大きな鈍器のようなものを持っているにも関わらず日常に溶け込む」 そんなことが可能なのか。バカだから俺の頭はついていかない。 「ええと、つまり何だ」 「解答編はお仕置きの後で」 俺は乳首周辺をクルクル弄ってくる岩本を突き飛ばすと、自分で答えを見つけるために歩き出した。 二、不可解な結末 翌日、突然事件は解決した。 被害者たちの家族が出頭・自首したのだ。息子や娘夫婦と、その兄や妹。全員顔見知りらしく「お互い大変ですねえ」と言わんばかりに和やかなムード。 一体あんたらなんなんだ。 以下は、全員が口裏を合わせたように同じことしか言わなかった問答だ。 動機は? 「父が(母が)邪魔で」 凶器は? 「玄関の置物で殴りました」 それはどこに捨てた? 「海に捨てました」 何故そんな時間に殺した? 「カッときたのがその時だったんです」 明らかに凶器が違う。置物みたいなものではなくて、もっとでかい何かなんだ。それにこうも全員同じことを言うのは、不審を通り越して呆れを通り越して、やつらの顔に自信を感じる。 集団の悪意。 サイレント・マジョリティ・マリスってやつを。 ところが警察上層部はあっさりと操作を打ち切り、この事件は終了。 「犯人は、介護が面倒になった家族でした。」 よくある話だ。平和な名呑町が戻ってきた。めでたしめでたし。なんてなるか馬鹿野郎! 俺は帰宅して窓から町を見下ろす。エコバッグからネギがはみ出してるあいつが犯人かもしれない。色黒で目の鋭いあいつも歩きながらリンゴ食ってるあいつも目撃者かもしれない。 俺は町に渦巻く意志を感じる。糞尿鍋に内臓をぶち込んで煮込んでいるような、吐き気のするヤツを。 ――とっとと寝ちまおう。 「おかしい。この町は行方不明者が全国平均の三倍近くあるんだ」 翌日、俺は倉庫の資料を片っ端から当たり、見つけた資料を岩本に見せていた。 「元々海難事故で行方不明者が多かったのに、十八年前、一九九五年から一気に増えてる」 岩本は何か書類を作りながら、はいはいと相槌を打っている。 「で? 今回の事件とそれが関係あるのかい」 「よくわからないが――何かが隠されてる気はするんだ」 息を吸って手を止め、こっちを向いた。 「そんなこと何にだって言えるし。大体事件は終わったんだし、上の人達が言ったら、そりゃ終わりなんだよ」 またみかんを食べはじめやがった。一房ずつ内皮を剥き、みずみずしい果肉へ唇をつけて丹念に汁を吸う。 「じゃあお前は上の人間が死ねって言ったら死ぬのか」 「迷うよね。言葉責めは嬉しいんだけど、ほんとに死ぬと勿体ないし。死ねないことを罵倒してもらいたいし、えへへ」 眼鏡を光らせて知的に照れんな。 「で、真犯人はわかったの」 「わからん」 俺は岩本の手からみかんを奪って食う。果汁が疲れきった脳みそに染み渡る。 「僕を縛って僕のキュートな玉子ちゃんを全力で蹴り上げてくれたら教えよう」 コイツ、ヒドい。純然たる変態。 「それを、やれば――」 俺は唾を飲み込む。喉がなって、鼻息が出る。 「それをやれば、教えてくれるのか――?」 「うんっ!」 「だが断る」 俺はデスク上の新聞に目をやる。何か引っ掛かった。行方不明者は全く報道されていない。海難事故も小さな扱い。警察も早々に捜査を終える。この町は平和という薄皮を被っている。 巨大でも目立たない凶器。早朝。一人暮らしの老人たちが外へ出てくる。 ん? 「犯人、わかっちゃったみたいだね」 岩本が頬をぽりぽりとかいて残念そうに笑う。 「新聞配達員だろ」 俺の心臓と脳ミソが直結してドクンドクン脈打ってギュンギュン回転する。 「配達員は深夜から早朝にかけ毎日、新聞を入れる。早起きで一人暮らしの老人は、新聞配達員を待って、ちょっとした会話を楽しみにする奴も少なくない。ジジイどもはいつものように原付の音に反応して新聞を受け取りに行き、殺された」 岩本と俺は頷き合う。更に続ける。 「凶器は新聞の束が入ったボストン・バッグだ。一部は薄いが、五百部、千部とまとめると無茶苦茶重い。それに加えて老人は骨が弱い。確実に死ぬ。その後、 配達員は何食わぬ顔で新聞を配って凶器は消滅する。バッグだけなら処分は簡単だ。警察は『鈍器のようなもの』を捜してるんだから」 「そう。この町の人々はその朝、誰かを殺した凶器を読んでたってことさ」 待てよ。この方法じゃ、一人を殺してから次々と殺せない。次の殺人現場までニキロはあるんだから。ということは、つまり複数の配達員が――。 「君の頭の中が手にとるようにわかるよ。だからこそ、今言っておく。上の人達が何故捜査を打ち切ったのかよく考えろ」 岩本はいつになく鋭い目をして、口調も変えた。 脳裏をよぎるのは……組織ぐるみの犯罪。複数の新聞配達員が同時に同じ犯行をした。配送所が怪しいが、それよりも警察がこれ以上捜査しないという、癒着している可能性。 どうして目撃者が出ないのか。配達員の姿が目立たないにしても、おかしい。皆その組織に関わりたくないと思っているからだ。 「組織?」 「口に出すな!」 温厚な岩本が大声で怒鳴った。俺は自分で口を抑える。手がべとついて、汗が噴き出しているのに気がつく。その「組織」って何だ。同じ行動をとる人々。自首して同じ証言をした、あの夫婦たちが怪しい。 親を殺されたのに、何故犯人をかばう。犯人と夫婦たちは同じ組織だったんじゃないか。 「被害者たちは殺される理由はあったのか? 何かに批判的だったり敵対してたりってことは、あったのか――?」 「もう首を突っ込まない方がいいって。突っ込むなら、僕の……」 「ふざけるなよ」 岩本は肩をすくめて、ぼそぼそと呟きだした。 「危ないから言えない。でも、そういえば、最近僕は小学生の頃を思い出すんだ。ガメラ空中大決戦、耳をすませば、阪神大震災、プリクラ、アムラー」 「何を言って」 岩本の瞳が俺の目を真っ直ぐ射抜いた。 「地下鉄サリン事件とかね」 一九九五年! 十八年前、名呑町に行方不明者が急激に増えだした年。 俺は急いで年度別捜査資料をあたった。やがて、不必要書類として捨てられる運命にあった、一九九五年のとある名簿を見つけた。そこには、今回自首してきた夫婦たちの名前が全て載っていた。名簿名は。 「リリジョン101」 蝙蝠とタコが合体したような像を崇めてるカルト教団だ。一九九五年は、「リリジョン101」が話題になり、一気に信者数が増えた年だった。 被害者たちは多分家族に反してリリジョン101に入会しなかったか、批判的だったんだろう。全ての符号が繋がった気がした。リリジョン101が名呑町を覆い尽くそうとしているのだ。 しかし、もう手遅れだった。名呑警察署長や町長の名まで名簿にある。おまけに、さっき読みはじめた時に俺は背中を撃たれてしまったのだ。多分教団の息のかかった奴だろう。 慌てて駆けてきた岩本を見つけたが、どうしようもなかった。岩本は自分を責めることばかり言っていたが、Mだからそれで喜んでるのかもしれないなと思うと、愉快だ。 岩本はもう俺が動けないのを知ってて、キスしやがった。 嬉しくはないが、悪くもないな。 俺は、笑った。
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水族館のお手伝い急募!! 業務 餌やり、水槽掃除、事務など 条件 高校生以上・泳ぎが上手・身体が丈夫 給与 時給900円〜 時間帯 9 00〜18 00のうち4時間ほど。土日は終日だが、応相談。 連絡 名呑町・雨多ノ島水族館(××××―××―××××) ひっそりした商店街にひっそり張り出されたバイト募集の小さなポスター。日焼けした女子高生がそれに目をとめた。 「泳ぎが得意」 ナツはブツブツと呟いて、手帳を開く。それからサウナのようにじっとりとした熱気の中、歩き出した。 詰め襟のカナメは雨多ノ島へ行く渡船に乗っていた。生温い潮風がスポーツ刈りの頭を撫でていく。カナメは高校生になってから、ほぼ毎日放課後に一人で水族館に行く。何をするでもないが、水槽を行ったり来たりする魚を見ているのが好きなのだった。 「カナちゃん、あの水族館はヤバいって。来た人間をよくわからんモノに変えちまう実験をやってるんだ」 友達のヒノスケは半ば冗談でそう言っていた。カナメは海を眺めながら、「たとえそうであっても」と思う。 「そんな夢みたいなことが起きてるなら、見てみたいけどな」 ナツは家に帰り、着替えた。イヤホンをつけ、口笛を吹く。 「おかーさん、ウチちょっと出てくるけん!」 泥だらけのスニーカーを履くと、駆け出していく。渡船で水族館前に着くと、受付のお姉さんに話しかけた。 「あの、先程連絡したアルバイト希望の者ですけど」 「ああ、それでしたら裏口の扉から地下へどうぞ」 裏口には関係者以外立入禁止と書かれた鉄の扉がある。奥に進むとナツの身長ほどもある実験用水槽が並んでいた。見るからに強固で厳重な水槽には自らの触手に巻かれ過ぎて本体がわからないもの、目や口や手足さえないぷるぷるしたピンク色の塊などが入っている。 そうした水槽に囲まれるように、白衣を着た太めのおばさんがいた。シワの寄った頬が持ち上がり、笑顔になった。 「来たわね。あなたがバイト希望の?」 「ハイ! 竹内夏音です。みんなからはナツって呼ばれます」 「そう。ナッちゃん、私は館長の弓子。ユーミって――よく呼ばれてたわ」 ユーミは淋しげな目をして言う。 「仕事は簡単。あなたには」 じろじろとナツを見る。 「収益の計算や餌やりをしてもらうわ。主に事務ね」 「あの、ウチ、水泳部で泳ぐの得意なんで」 ユーミは目を丸くした。 「水槽掃除の方をやりに来たんだ? へえ〜。結構体力使うから女の子は難しいかと思うけど。それに女の子には他にちょっとした服――ツナギを着てもらう仕事があるしね」 「ウチ、計算とか苦手です。動物に餌やるのよりは掃除してたいです」 ユーミはそれを聞いて深く頷いた。ナツのやる仕事が決まった瞬間だった。 カナメは学生証を受付に見せた。名呑高校の学生は無料で水族館に入ることができるのだ。入口脇には錆びたイルカのプレートが建てられ、「海の生き物に触れ合おう! ※イルカはいません」と書いてある。 カナメはいつものようにタカアシガニの水槽を過ぎ、この水族館最大の目玉である円柱水槽へとやってきた。壁にもたれるように座る。 銀色イワシの群れが反射して輝き、見上げるにつけ水の色が白くなっていく。時折ウミガメがカナメに挨拶するようにゆっくりと旋回していった。 「海の生き物っていいよなあ」 目を細めて深呼吸する。と突然、カナメはガラスに手をつき食い入るように見つめ出した。 「ナツ?」 パンフレットが手から落ちる。小学校以来、話すことのほとんどなかった幼なじみのナツが水槽を降りてきたのだ。 競泳用水着だったが、キラキラを一身に浴びて天上からやってきたように見えた。彼女は気づく様子もなく水をかいて泳ぎ始めた。館長はカナメの隣に来て、落ちたパンフレットを拾いあげた。 「試しに潜ってもらったんだけど。カナちゃん、あの娘ここで働くってよ。君もこない?」 カナメは視線を一切逸らさず、魔法にかけられたように固まっている。 「いつも来てるし、この水族館の勝手がわかるでしょ。それに、働いたらここの秘密を教えてあげるわ」 カナメは何度も頷いたが、姿勢は少しも変えなかった。やがてぽつりと呟いた。 「――ヒノスケ。水族館が人間を別の何かに変えるって? そうだな。まるで人魚だ」 青い水槽の中、ガラス越しに魚たちと戯れる彼女を見て、カナメは胸を抑えていた。
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商店街の外れ、公園の中にある広大な名呑池は地元民には昔から「へそ池」と呼ばれている。その傍の木陰で、二人の男子高校生が釣竿を垂れていた。 「で、どうなんだどうなんだどうなんだよ。その竹内夏音さんってどんな人だ。カワイイのか」 夏休みに乗じて脱色した細身の男は、ニヤニヤしながら隣のカナメを小突く。 「いや、ナツはそういうんじゃないんだ。何を考えてるかわからんから聞いてみたら何も考えてなかったりする。バカな子を見るのが好き。コーヒーは嫌いで泳ぐのは好きみたいだ。ハハッ、『ナツ』っていう変な生き物みたいだ」 ――とか言いながら、もうあだ名で呼んでんじゃねえか。 茶屋ヒノスケは心中で突っ込んだ。シャカシャカとリールを巻いてシカケを寄せると、今度は池の反対側の縁を目掛けてキャストする。 「じゃあかわいくないのか」 カナメは黙り、リールを巻く手が止まった。下を向き、やに下がる顔を見せまいとしている。 「畜生バカ野郎。うまくいってるからって調子に乗ってんじゃねえっ!」 カナメは足元の岸に群生するフジツボを見つめ、不意に顔を上げた。 「そっちは。花奥さんの担当者みたくなってんじゃないか」 ヒノスケは竿をそのままにして、聞こえなかったふりをしてごまかした。 「弁当食おうぜ」 二人は割り箸を取り出し、それぞれのコンビニ弁当を見せあった。 「柴漬けやるから、そのから揚げくれよ」 ヒノスケはカナメのから揚げ弁当に箸を伸ばしたが、逆に箸でつままれて止められた。 「お前、箸で箸をつまむのはアレだぞ」 言いつつ、ヒノスケは再び狙う。弁当箱の上で、箸が行き交う攻防戦が繰り広げられた。 「行儀以前に、了承もない他人のおかずを勝手に交換する行為は人間として成立しない」 「わかったよ。じゃ、このエビフライと交換してくれ」 カナメは意外そうに友人を見つめた。言われるがまま交換し、エビフライをしゃくしゃく食べた。 「ふがが」 口に詰めたまま話しそうになり、胸を叩いて慌てて飲み込む。 「ヒノスケはエビフライ大好きじゃなかったか」 その時、ヒノスケの釣竿の先がくくんっと引いた。しかしそれを見ながら動きもしない。 「エビフライは、食べる奴がいないと美味しくないんだよな」 カナメが代わって竿を持ったが既に魚は逃げていた。残念そうに息を吐き、あてつけるようにつぶやく。 「ああ、もう少しでうまい魚が食えたのに」 「だから、うまいかどうかわからなかったろ。得体の知れない化け物だったかもしれないぜ」 カナメは黙り、また弁当を食べはじめた。不機嫌な顔でまだ続ける。 「あれはアナゴか鯛だった。そういう引きしてたからな」 「違えよ。そういう話じゃないんだ。食べる奴がいて、釣り上げられる奴がいて、その時にしかわからないっていう、あああわかんねえ」 ヒノスケは後ろ頭を掻いて、地面に横になった。目を閉じて考えつづける。 「なんだ、ヒノスケはかかったのが化け物かもしれないから釣り上げなかったのか?」 目を開くと、ヒノスケを跨ぐようにカナメが立っていた。 「釣りたいからキャストしたんだろ。どんな魚かわからないうちに諦めるのはおかしいんじゃないか」 「エビフライがまずくても?」 カナメは腕を組んだが、すぐに頭を振ってやめた。 「エビフライがどうとかはわからんが、それ釣りとは関係ないと思う。あと俺が食ったエビフライはうまかった」 ヒノスケが笑って足を払った。カナメはひょいと避けた。涼しい風が木を揺らし、濃い緑の香りを振りまいた。
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